ラオスの最も南(カンボジアまで数キロの場所)にシーパンドンと呼ばれる場所があります。
メコン川の中州に大小合わせて数千の島があり、その数にちなんでシーパンドン(4千の島)と呼ばれています。
ここではソンパミットの滝やコーンパペンの滝という、メコン川では珍しい滝を見られるので行くことにしました。
北方謙三の『岳飛伝』の中で、主人公の岳飛がメコン川のほとりに町を作ります。
その町は交易で栄えるのですが、すぐ下流に船の往来を阻む滝があり、陸送を余儀なくされるという障害に立ち向かう場面があります。
その滝のモデルはここなのではないかと思った時、非常に興味がわきました。
現地を訪れて目の当たりにすることも、楽しみな要素のひとつでした。
のんびり行きたいところですが、日程に限りがあるので今回は1泊での滞在です。
往復のバスは、宿泊していたパクセーホテルに付属の旅行会社(watphou travel)に頼みました。
南バスターミナルからもバスが出ているようですが、日程に余裕がないのでツーリストバスの利用です。
また明日にはまたパクセーホテルに戻ってくる予定なので、大きな荷物は預かってもらいました。
当日、ホテルでバスを待っていると、やってきたのはツーリスト用のマイクロバスでした。
各ホテルを回って乗客を乗せ、満席になったところでナカソンへ向け出発しました。
途中にトイレ休憩(トイレ使用時は1000キープが必要)を挟んで、約3時間でナカソンに到着です。
ここからボートに乗って島に移動します。
私たちが行くのはドン・デット(Don Det)で、ボートに乗って10分くらいで着きます。
宿泊はリトル・エデン・ホテル。
船着場から2分程歩いて到着すると、まだ早いにもかかわらずチェックインさせてもらえました。
部屋を涼しくして、しばらく休憩です。
その後、河畔のレストランでランチ。
メコン川を眺めながらビア・ラオを飲むのは、何とも言えない幸福感を覚えます。
お店の人との会話から、この島にはバングラデシュの人が多いことがわかりました。
各店のメニューにカレーがあるのは、それが理由?
腹ごしらえも済んだので、レンタサイクルで滝を見に行くことに。
途中で通る川沿いの細い道はまさに住宅地なので、島の生活を肌で感じることができました。
ところどころで犬やニワトリが走り回っています。
自転車のブレーキが効かないので、注意しながら走りました。
ソンパミットの滝へは、約30分ほどの行程です。
滝の入り口にチケット売り場があります。
入場料35,000キープをここで支払います。
公園の中をしばらく歩くとソンパミットの滝に出ます。
雨季に行ったので、水量が多く迫力のある光景でした。
岳飛伝の舞台に来られて感無量です!
しばらく散策してから、再び自転車できた道を戻りました。
ドン・デッドのメインストリートは、船着場から南に続いています。
お土産物屋やレストランなどが軒を連ねていますが、あまり活気はありません。
夜も欧米人が多いリゾートにあるような賑やかさ(煩さ)はありませんでした。
ここではビールでも飲みながら、静かに夕日でも眺めているのがいいのではないでしょうか。