海上自衛隊や旧海軍の施設が多い呉市と江田島市。
これらの町に興味を持っている人も多いと思いますので、広島市から日帰りで行ける代表的な観光スポットを紹介したいと思います。
アクセス
広島から呉まではJR呉線を利用します。
8:53発の列車に乗って9:42に呉駅に到着します。
この区間には安芸路ライナーと呼ばれる列車も走っていて、これを利用すれば所要35分で便利です。
呉市海事歴史科学館「大和ミュージアム」
呉駅からまず大和ミュージアムに向かいます。
駅からはペデストリアンデッキを通り、ゆめタウン呉の中を通って外に出ると正面に見えてきます。
営業時間:9:00〜18:00(火曜日休館)
入館料:一般 500円(常設展)
800円(常設展+企画展 セット料金)
中に入ると、10分の1サイズの戦艦大和が出迎えてくれました。
模型の周りを1周して、色々な角度から見られるようになっています。
1階は呉の歴史、大和を始めとした戦艦や特攻兵器回天、零戦等の展示があります。
3階は船、地球と宇宙等に関する科学技術という、現代から未来をテーマにした展示になっています。実験や技術を体感できるコーナーもたくさんありました。
海上自衛隊呉史料館「てつのくじら館」
海上自衛隊の歴史や掃海艇の活動、潜水艦の活躍について紹介されています。
展示内容はとても多く、無料とは思えないものでした。
ただ次の予定があるので、駆け足の見学になってしまったのが心残りでした。
潜水艦あきしおの内部も見ることができます。
見学できるのは潜水艦のほんの一部だけでしたが、興味深いものがたくさんあります。
操縦席に座ったお子さんが目を輝かせているのを見掛けました。
以前、潜水艦で勤務していた方にお話を聞いたことがありますが、この限られたスペースに缶詰め状態になる過酷さを少し実感できました。
海上自衛隊 第一術科学校(旧海軍兵学校)
江田島へのアクセス
大和ミュージアムの隣にあるフェリーターミナルから、小用港行きの船に乗ります。
船にはフェリーと高速船の2種類があります。
【呉-江田島フェリー】
料金:450円 所要:20分 約50分くらいの間隔
【呉-江田島高速船】
料金:650円 所要:10分 朝と夕方を中心に30分から1時間の間隔
小用港からは江田島バスで第一術科学校前まで行きます。
フェリーや高速船の到着時間に合わせてバスが出ているようです。
第一術科学校前までは所要5分くらい。150円
歩いても行ける距離ですが、途中に峠があるのでバスを使った方がいいでしょう。
第一術科学校見学
1日3回の見学あり(11:15、13:30、15:15)で、土日は9:30の回が追加されます。
基本的には毎日見学が可能で、見学時間は90分。見学自体は無料です。
団体行動になり、原則として途中での離脱はできません。
海上自衛官の「勉強の場」及び旧海軍戦没者の「慰霊の場」であるため、ラフすぎる服装での見学、入館は不可となっています。
見学は徒歩でそこそこの距離を歩くことになるので、歩きやすい靴がよいでしょう。
私たちは13:30の回に参加しました。
入口で名前を書いて見学の申し込みを済ますと、江田島クラブの建物で待つように指示されます。
時間になるとガイドさんが来て点呼があります。
平日ということもあって、参加者は10人ほどでした。
その後注意事項などの確認があって、見学に出発です。
【大講堂】
今から100年以上前、1917年(大正6年)に建てられた美しい建物です。
貴族門、平民門と2種類の入口があることにも歴史を感じました。
海軍兵学校時代、入学式や卒業式が執り行われたこの建物は、現在も卒業式などの式典に使用されるそうです。
レトロな雰囲気ですが、老朽化はまったく感じられません。
舵輪をかたどっているという照明はさすが海軍です。
【幹部候補生学校庁舎】
この建物も相当横幅のある印象ですが、戦艦大和の全長はこの建物の幅(140m)の約2倍あるそうです。
説明を聞いて大和ミュージアムで見た模型を元に思い浮かべようとしたものの、規模が大きすぎて想像が追いつきません。
実際見ることはできませんでしたが、床には初代金剛のデッキが使われているとか。
目にする風景とガイドさんの説明に興味がかき立てられます。
ドラマ「坂の上の雲」のロケで使用されたそうです。
改めて見たいと思いました。どこかのVODでやってないかな。
とりあえず原作である司馬遼太郎の同小説を読み直してみようと思います。
今回見学したことで、よりリアルに感じられそうです。
【教育参考館】
最後に教育参考館で30分の時間が与えられるので、各自自由に見学します(写真不可)。
ここには旧海軍の資料や特攻隊員の遺書などが展示されています。
ここでの見学の前にガイドさんから、親族にこちらの卒業生がいる人は写真を印刷してもらえると説明がありました。対象の方が実際には会ったことのないご先祖様、という方もいらっしゃるでしょう。身内であるだけに、より敬虔な気持ちになるのではないかと想像します。
まったく関係者ではない私でさえ、かつて「戦艦大和ノ最期」で読んだ方たちの実際の写真や遺書を拝見して、深く首を垂れる心境になりました。
90分の見学を終えて、再び江田島クラブに戻って解散です。
同じ建物内にあるレストラン江田島では、カレーなどの食事も可能なようです。
時間が合えば利用したかったのですが、今回は残念ながら食事まではできませんでした。
急いでバス停に戻って、小用港へと向かいます。
小用港からは15:36発の広島港(宇品)行きのスピードボートに乗ります。
船内はガラガラで乗客は5人だけでした。
【江田島-広島高速船】
料金:950円 所要:22分 1時間から1時間半の間隔で出航
広島港からは広電で市内中心まで戻ります。
所要時間が40分くらいでこれが一番時間がかかりましたが、1本なので楽でした。